其の壱 12月9日。初演の舞台から一夜明けて…息子に宛てたメッセージより。
ご苦労さん。 あらためて感想を言わせてもらうと、公演の出来栄えもさることながら、Ⅰさんと一緒に終演後の出来事を聞くにつけ、キャストやスタッフの一人ひとりが今回の舞台にかけた思いが一つになってるような気がします。 そして、稽古が始まった当初にちょっとしたことから取っ組み合いになったが、今はおまえなりにじゅうぶん〈自立している〉のだとも思っています。 家を出る、あるいは定職に就く、または結婚などという〈カタチ〉ではなく、自分が選んだ生き方において責任を果たし、その上で自分なりの夢を実現しようとすることに文句など何一つない。 自分もまた、これまで「やりたいことを、やりたいときに、やれるだけ」と、そういうふうに生きてきたつもりであり、居心地がいいなら、それはそれで父親としてできるかぎりのもてなしをしよう。 もちろんこれまで同様、三人がそれぞれ気を遣いながら日々を送ることを余儀なくされるにせよ、それが我々家族の在り方なら、それを受け止めようと思う。いずれは否応なく出て行くときがくるだろうし、それまで家族三人で楽しくやっていこうと。 土、日の昼夜公演など、これからも息をつく間もない緊張感と集中力を強いられるだろうが、くれぐれも風邪をひいたりしないよう自己管理を。 そして、お互いに「がんばっていこう!」。 ※追伸:冷蔵庫に、義弟のところで開いたワインパーティの際に注文した、アルゼンチン産の「PASCUAL TOSO」のソービニヨン・ブランを入れておいた。 稽古が始まって以来、ほとんどアルコールを飲まずにいたおまえへの、ささやかな気持ちだ。公演終了後に飲んでもよし、待っていてもいい…もちろん空になっていたなら、「てっめぇ、ひとりで飲みやがって!?」 と騒ぐのは明白だが。 父より 息子にとっては、当然のことながら土、日の昼夜公演が控えているわけで、まだまだのんびり構えてというわけにはいかないだろうが…ハワイのワイキキショア・ホテルのベランダから外の景色を眺めていると、次は自分の番だという思いがヒシヒシと湧いてくる。 とはいうものの、この一年間でやるだけのことはやったわけで、昨年のような気負いはない。もちろん〈健走族〉の仲間が一緒だということもあるが、〈万事を尽くして天命を待つ〉心境というやつで、いまさらジタバタしたところで始まらない。それよりも、むしろせっかくのチャンスなのだからホノルルマラソンを隅から隅まで楽しめばいいだけだと。 深夜に羽田を出発し、ほぼ定刻にホノルル空港へ到着したが、送迎バスを待つあいだにかなり激しいスコールに見舞われた。七、八年ほど前に、パリのロケ先から東京を経由して気温差40度あまりのハワイへやってきたときに、前日までの激しい雨の中でゴルフをやった連中が泣きを入れていたことを思い出したが、やはりこれくらいのスコールだったのかもしれないと、懐かしくも笑えた。 前回は一人で申し込み手続きをした、「コンベンションセンター」でゼッケンなどを受け取ると、資料にあった〈30118〉の番号と同じで、今年は三万人以上が走るのかと、あらためて気持ちが引き締まった。 すでに横浜健走族のお揃いの、ノースリーブのウェアと一緒にハンガーに掛けてあり、「2007 HONOLULU MARATHON」の文字の下に、〈30118 SEX=M、AGE=54、Mitsuaki Watanabe、SIZE=L、Yokohama-shi kanagawa JAPAN〉の文字が、なんとなく誇らしげに見える。 「あとは、こいつを胸にリベンジを果たすだけだ!」 以下、〈其の弐〉へ続く。
ホノルルマラソン・リベンジ編…其の壱
by mitsu-akiw
| 2007-12-12 15:23
| ホノルル秘話
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